今回のあかつき会で僧侶の方々に声明「散華」をやっていただき、それに琴をアレンジします。
この写真は、声明の楽譜です。私にはさっぱり読めませんが、この楽譜が十二律の記号とわかり、とてもやりやすくなりました。
十二律は、中国で3000年前に確立された楽理で、それが日本に伝わり、雅楽、声明など日本の伝統音楽に用いられています。1オクターブを平均律でない半音の間隔で構成されています。
箏曲の方では、壱越、双調、などいまだに調弦の時使っていますが、長唄では、何本と言って調弦の基音を決めます。
江戸時代の調子笛があったのですが(国立音大に寄贈しました)竹笛で、一本づつ壱、双、黄などと書いてあり、12本ありました。
壱越(いちこつ)=D=6本 断金(だんきん)=D♯=7本 平調(ひょうぢょう)=E=8本
勝絶(しょうぜい)=F=9本 下無(しもむ)=F♯=10本 双調(そうぢょう)=G=11本
鳧鐘(ふしょう)=G♯=12本 黄鐘(おうしき)=A=1本 鸞鏡(らんけい)=A♯=2ほん
磐渉(ばんしき)=B=3本 神仙(しんせん)=C=4本 上無(かみむ)=C♯=5本
箏曲では、一般的には一の絃を壱越に合わせることが多いです。また、新曲では、ドレミの調弦もかなり多く、442ヘルツでチュウーニングします。
この、楽譜にもまず「壱越調」と書かれています。長唄の「喜三の庭」の歌詞にも「磐渉調のしらべ~~」という歌詞がありますが、このことを指しています。
今では、チューナーで調弦しますが、古き時代はまた微妙に違っていたのですね。
「散華」では、客席にも散華が舞います。とても、楽しみですー